旧霞ヶ浦町に残る祇園
- 場所:
茨城県 かすみがうら市(旧新治郡霞ヶ浦町)
- 写真説明:
2002年、大和田祇園での猿田彦の渡御。
- 年中行事:
- 7月:祇園祭り
- 紹介:
旧霞ヶ浦町内では30近い祇園祭が行われていると言われている。古式を残した特徴的な祭礼が多い。
- 参考文献:
- 東京家政学院筑波女子大学民俗学ゼミナール:柏崎の民俗・霞ヶ浦町の祇園祭礼,2000.
- 霞ヶ浦町郷土資料館で販売。町内祭礼の現況も記した貴重な記録。
- 註:
霞ヶ浦町内の他の祇園については、下記ページも参照。
- 資料:
「出島村史(続編)」に掲載されている祇園ほか
- 上高谷鹿島神社の道鏡祭 12月15日(かつては12月満月の夜)
- 夕刻、猿田彦のわら人形に先導された神輿渡御
- 大根による男根の奉納多数
- 下大堤鹿島神社(威怒王宮)例祭 12月13日(かつては旧暦11月3日)
- 12日は準備、13日に本祭、14日は片づけ
- 12日 13:00 社前祭、17:00 分霊奉斎(神事と直会)
- 崎浜八坂神社の祇園祭 7月27日〜28日
- 27日が宵祇園、28日が本祇園で、午後に神輿渡御、先頭のボンデンが特徴的。
- なお、春(2月22日)、秋(11月28日)にも簡略化された祭礼あり。
- 安食大宮神社祭礼 10月19日
- かつては旧暦9月19日に流鏑馬があった。
- また1月20日には湯立てもあったが現在は中止している。
- 安食八坂神社の祇園祭 7月20日
- 田伏鹿島神社の当屋祭 10月28日〜30日
- 28日を宵マチ、29日を本マチとする。
- 特徴的であった当屋の直会は現在中止。
- 牛渡(うしわた)香取神社の祭礼 11月14日〜15日
- 15日早朝に神事があり、「日の出の祭」と言われる。
- かつては9月29日に浜降りもあったが、現在は中止している。
- 資料:
「柏崎の民俗・霞ヶ浦町の祇園祭礼」に記載されている祇園祭礼抜粋
- 7月第2もしくは第3土曜〜月曜:柏崎
- 初日の宵祇園で御浜降り。屋台と囃子は午後3時半に神社を出る。石岡の三村から習ったという。
- 2日目の本祇園に還御、屋台は門付のため遅れる。
- 3日目は境内社津嶋神社の祭礼で、マコモで作った鳳凰が渡御する。
- [1999年は7月17日(土)〜19日(月)]
- 7月24日〜25日:深谷(藤切り祇園)
- 藤切り行事は24日14時過ぎ、その後25日の本祇園にかけて部落回り。
- [1999年は7月24日(土)〜25日(月)]
- 7月12日〜14日:深谷八千代台
- 昭和に入って開発された集落。
- 14日19時〜21時:西成井煙火ばやしが町内を回る。22時に当夜渡し。
- 囃子の曲目は、三切り、中抜き、アンバ、きつね、ひょっとこ、おかめ
- [1999年は7月12日(月)〜13日(火)]
- 7月第4日曜〜月曜:大和田
- 初日17時頃式典、その後御浜降り。囃子はさんぎり、あんば、ばかばやし(現在は太鼓のみ)
- 2日目は本祇園で、21時から還御、その後当家渡し。
- [1999年は7月25日(日)〜26日(月)]
- 7月21日を含む土曜〜日曜:西成井
- 初日13時に神事、御浜降り。御仮屋で神楽。14時終了。花火は21時より30分ほど。
- 2日目の本祇園は、16時過ぎに山車が出発。花火は21時より30分ほど。
- [1999年は7月24日(土)〜25日(日)]
- 7月25日:宍倉
- 朝10時に神輿を出し、夜には還御。
- 7月29日〜30日:戸崎
- 初日18時ころより御浜降り。
- 2日目本祇園は18時ころに御仮屋から神輿還御。
- 最近ではトラックの上でお囃子もやる。本祇園の朝8時頃より町回り。
- 曲目は、ばかばやし、いそべ、こぼこぼ、さんぎり等。
- [1999年は7月29日(木)〜30日(金)]
- 7月27日〜28日:加茂崎浜
- 初日15時頃御浜降り。先導にボンデンが立つ。
- 2日目本祇園では午後より町回り。
- [1999年は7月27日(火)〜28日(水)]
- 7月31日:赤塚
- 14時頃当家を出る。巡行はトラック。18時頃戻る。
- [1999年は7月31日(土)]
- 7月25日〜26日:牛渡有河
- 初日は11時過ぎより町回り。
- 2日本祇園は、21時頃神輿を戻し、その後、相撲神事。
- [1999年は7月25日(日)〜26日(月)]
- 7月最後の土曜〜日曜:安食
- 初日11時頃より御浜降りのみ1時間ほど。
- [1999年は7月24日(土)]
- 7月第4日曜:安食高賀津
- 昼頃、公民館で集落内の人々が大盛りのご飯を共食。
- [1999年は7月24日(土)〜25日(日)]
- 7月24日〜25日:下軽部
- [1999年は7月25日(日)]
- 7月第3もしくは第4土日:田伏
- 初日は午後より田の中を巡行、屋台囃子が後につく。曲目はおかめ、ひょっとこ、狐、獅子。夜は演芸会となる。
- 2日目本祇園は、神輿と屋台が町回り。
- 7月20日〜21日:上根
- 7月25日〜26日:坂有河
- 2日目夜の還御の際、先導の天狗が神饌の玄米飯をばらまき桶を割る特徴的な神事がある。
- 資料:
1999年7月31日付け常陽リビングの記事より要約
現在でも30近くの祇園祭りが行われている。
- 大和田:
- 頭屋渡しにおいて、「天狗の面を付けた頭屋の横にワキという女性が夏の一重の着物を着て提灯で一歩ずつ足下を照らす。」みこしを担ぐのは16歳から18歳の若者。みこしの上には羽織がかけられる。
- 有賀:
- 神相撲が行われる。
- 先浜:
- 「頭屋が祭りの日まで御籠(こも)りをして、湖の水でからだを清める」
- 資料:
大和田祇園の馬鹿囃子 (u-law, 240KB)
- 高橋メモ:
霞ヶ浦町郷土資料館のイベント案内では、
- 安食大宮神社祭礼
- 牛渡鹿島神社祭礼(へいさんぼう)
- 柏崎素鵞神社祭礼(竹切り祇園)
- 深谷八坂神社祭礼(藤切り祇園)
- 先浜八坂神社祭礼
の5つが代表的祭礼として挙げられていた。
- 開催履歴:
- 2003年12月15日(月)
- (高谷の道鏡祭、夜8時頃に訪問したが気配なし、注連縄等新調されていた)
- 2002年7月28日(日)〜29日(月)大和田の祇園
- 還御は2日目 21:00-21:20 。
- 太鼓を先導に、鉾、天狗、神輿、万灯。万灯の太鼓の曲目は「さんぎり」「あんば」「なかぬき」
- (2日目現地確認)
- 2002年7月28日(日)田伏の祇園
- (Kameのページに2002年訪問記録あり)
- 2000年7月24日(月)21:00-21:30 大和田の祇園
- 神輿の還御。30cm程の高足駄の天狗を先頭に、提灯の明かりの中をしずしずと進む。万灯と太鼓が従う。曲目は「馬鹿囃子」と「さんぎり」。場所は、町役場の国道を挟んだ向かい側。20分ほどであっさり終わる。
- 2000年7月12日(水):八千代台の祇園
- 西成井煙火囃子の山車が19時〜21時巡回。
- 編集担当者:
高橋 takahashi@tradevents.org
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