竜水万灯祭

場所：

茨城県　つくば市（旧豊里町）　百家（はっけ）　観音寺

写真説明：

どこに飛ぶか判らないためか立入禁止帯が広く、遠くから眺めることになる（実際２０メートル離れていても火の粉をかぶることがある）。

写真は２００３年の打ち上げの様子。打ち上げ台の遠望（２０００年撮影）。

年中行事：

• 9月第2日曜[註]：竜水万灯祭（夕刻7時〜9時半）

紹介：

ヒメムカシヨモギから作られた800本近いロケット花火が100ｍ近くの高さまで打ち上げられる。江戸中期・後期から続いている悪疫退散のお祭り。市無形民俗文化財。現在では行事自体は、煙火師による花火と一緒に楽しまれている。

註：

元々は9月17日であったが1996年に休日にあわせて以来、しばらく日程は一定しなかった。最近（2007年）はつくばエクスプレス周辺の花火などとしても紹介されているようで、日程は9月第2日曜で固定されているようである。2019年には天候のため延期が生じている。

開催履歴：

• 2022年9月11日(日)
  • （この日を予定していたが、コロナ禍のため中止。現地確認。）
• 2019年9月15日(日)19:30
  • 本来8日の予定であったが、台風の影響で一週間延期となった。ツイッター等情報で確認。
• 2015年9月13日(日)
  • 催行。20:20終了。（現地確認）
• 2010年9月12日(日)
  • 催行。（現地確認）
• 2007年9月9日(日)
• 2004年9月17日(日)
  • （未確認だが行われた模様、ただし悪天のため時刻が繰り上がった可能性あり）
• 2004年9月12日(日)
  • 例年より日程変更。
• 2003年9月15日(月、祝)
  • 16時頃よりトラックで囃子が回る。
  • 打ち上げは19時半より。竜水と奉納花火（80組ほど）が交互に上げられ、
  • 終了は 20:40 頃。露店10軒ほど。
• 2000年9月15日(金、祝)
  • 19時に挨拶等があり、19時半より打ち上げ。
  • 今年はよく上がったが、例年通り3割ほどは横へ飛んでいた。
  • 予定では21時半前終了であったが、実際には20時半には終わってしまった。
  • 今年は花火業者により万灯２基、スターマイン等が提供。
  • 露店は5軒。
  • 囃子は境内で囃すのみ。
  • なお清掃等の準備自体は朝８時半より始まっていたらしい。
• 1999年9月15日
  • 19時ころより準備開始、19時半〜20時半に打ち上げ。
  • 台風接近で時折雨の降る中、強行された。
  • 天候により前後することはあるが中止はないとのこと。
  • 露店は5軒ほど。
• 1998年9月15日
  • 19時半打ち上げ開始の予定であったが、台風接近のため18時より。
  • 最後に50発普通の花火を上げて、20時前に終了。
• 1997年　（不明）
• 1996年9月15日(敬老の日)
  • この年から敬老の日になった。9月23日地元の人に伺ったほか、
  • 1997年の文化祭にて関係者に確認した。

高橋メモ：

囃子は太鼓のみが伝えられ、かつて笛等があったかどうかは定かではない。曲目は、「大杉囃子(u-law,180KB)」「おしてけ(u-law,170KB)」「さんぎり」

「おしてけ」は村廻りの際流しで使われる曲だが、聴いた限りでは「馬鹿囃子」の系統である。

（以上、２０００年録音）

高橋メモ：

打ち上げサウンド (u-law,80KB)。素直には上がらず、失速して横に飛び破裂しているものが多数ある。サウンドからも伺われる。

資料：

「いばらきの祭りと民俗芸能」より行事次第

• １８時３０分：大太鼓、小太鼓によるお囃子で区内を流す
• １９時：観音像前に到着してお囃子、花火と御神酒を奉納
• １９時３０分：打ち上げを開始
• ２１時３０分頃終了

８班の対抗競技形式で行われている。

参考ページ：

• 茨城県庁
  • 「もの知りいばらき」に詳細情報があります。地図あり。８月１７日と記載。
• 読売茨城広告社（９月１７日と記載）
• つくば市ホームページ（９月１７日と記載）
• つくばＰＩＡＺＺＡの歳時記情報

参考文献：

• 吉川國男（野外調査研究所理事長）：「豊穣祈る農民ロケット」、２００６年４月１１日付け日本経済新聞文化欄。
  • 直接の言及はないが、現在国内に同類の打ち上げロケットは６箇所４県（滋賀、静岡、埼玉、茨城）に現存する、とある。国外も含め調査中の由。旧埼玉県吉田町教育委員会編報告書「龍勢の系譜と起源」にこれまでの調査成果がまとめられているという。
• ２００４年９月１５日付け朝日新聞茨城版。
  • 事後報道だが写真入りで詳細。３００本上がったという。ヒメムカシヨモギを使っているが入手困難とのこと。また由来として１７８３年浅間噴火による天明飢饉の際の疫病除けとの説が挙げ、火薬入手困難な戦時中中止があったものの昭和２０年代には復活、とのこと。
• 広報つくばNo.171,9/1,1996.（９月１７日と記載）
• 祭礼行事・茨城県 （日程情報のみ）
• いばらきの祭りと民俗芸能
  • １９９７年文化祭において、関係者がコピーを配っていたもの。記述は詳細。
• つくばの歴史と文化財を訪ねて
• 豊里地区歴史・文化財のご案内
• 水と緑と史跡の里とよさと
• 豊里の歴史

編集担当者：

高橋 takahashi@tradevents.org

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