佐原囃子

１９９６年１０月１３日、佐原の大祭にて試みに録音した約４時間分の曲目を整理してみたら、 こんなにたくさんありました。 サウンドファイルは各々 RealAudio で約２０キロバイトあります。街頭での録音のため、音質はよくありません。

役物

山車の曳きだし、納める時など、特定の場面でのみ使われる曲目。

• 馬鹿囃子（仲川岸区・佐原囃子連）。

  佐原ばやしを代表する曲目ですが、奏される場面は多くありません。 この録音は、最終日の２３時過ぎ、山車の帰還を告げる演奏で、祭り最後の盛り上がりが訪れたところ。

• さんぎり（仲川岸区・佐原囃子連）。

  山車曳行の開始と終了を示す、短いフレーズの曲目。

• ひしぎ（はなさんば）（下川岸区・小見川町清水芸座連）

  山車が転回する時に奏せられる曲目。前半は篠笛の最高音の連続だが 後半はやや旋律的になる。なおこの録音の冒頭は別の曲目で、 山車の転回と同時に「ひしぎ」に切り替わったところ。

山車の進行

段物（佐原に固有な格調の高い器楽曲）や端物（俗謡などの引用）と呼ばれるレパートリーが、 あるいはゆったりと、あるいは早調子で奏される。

• 吾妻（奏者不明） 前奏・間奏としてわたりが挿入される。
  （註：５分はかかる大曲です。これだけでは曲の全体像は判らないとは思います。）
• 巣籠もりくずし（奏者不明）
• 剣ばやし（奏者不明）
• 佐原音頭（奏者不明）
• 佐原小唄（奏者不明）
• 船頭小唄（奏者不明）
• ズンドコ節（奏者不明）
• 法界（トロ）（奏者不明）
• 獅子馬鹿（下川岸区・小見川町清水芸座連）
• 吉野（下川岸区・小見川町清水芸座連）
• 曲目不明（奏者不明）

踊り

所々で山車が停められ、アップテンポな曲にあわせて曳き手が踊るのが、佐原の山車の特徴。 俗謡や流行歌由来のものが多く、曳き手が歌詞を口ずさんでいる場面にもよく出くわします。 新しい曲目も積極的に取り入れられているらしく、曲目は非常に多くなっています。 通常このうちの数曲が連続して演奏されます。山車の進行で奏される曲目もありますが、 踊りの時はテンポが速いため全く異なった印象になります。

• あんば（仲川岸区・佐原囃子連）。踊りの最初はこの曲ではじまることが多い。起源は大杉あんばばやし。
• 大漁節（仲川岸区・佐原囃子連）
• 松飾り（仲川岸区・佐原囃子連）
• 剣ばやし（仲川岸区・佐原囃子連）
• 佐原小唄（仲川岸区・佐原囃子連）
• 吉野（奏者不明）
• ラッパ節（下分区・潮来芸座連）。流行歌由来。
• 八木節（新橋本区・小見川町野田芸座連）。
• （同上）（下川岸区・小見川町清水芸座連）。芸座連によって印象が全然違う。
• 鬼節（奏者不明）
• 八木節くずし（奏者不明）
• 和楽（奏者不明）
• 大杉あんば（奏者不明）起源は大杉あんばばやし。

参考資料

1. (CD) 佐原囃子連中：佐原囃子，（自費出版？）．
2. (カセットテープ) 分内野芸座連：佐原ばやし，オオノヤ（自費出版？）．

   上記の大半と他の主だった曲が収録されています。佐原市内のみやげ物店などで入手可。

3. (CD) 佐原囃子連中他：日本の夏シリーズ「祭り」，日本コロムビア COCF-13474，１９９６．

   国内の祭り囃子や神楽のコレクション。 佐原ばやしからは馬鹿囃子とさんぎりが紹介されています。

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